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疾患情報
臨床治験(がん)
※安全性や有効性を確認している段階のものです
●病名:<様々>
疾患名等 |
臨床治験の内容 |
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早期の食道癌ESD治療*⁸後の食道狭窄 |
早期食道癌ESD治療*⁸後の食道狭窄に対する細胞シート*⁹治療の治験が実施されています。 |
CD19*¹⁰陽性B細胞性白血病・リンパ腫 |
CD19*¹⁰を標的としたいくつかのCAR-T細胞療法*¹¹が開発され、複数の企業による治験が実施されています。 |
難治性CD20*¹²陽性B細胞性非ホジキンリンパ腫 |
CD20*¹²を標的とした抗体とその抗体を認識するCAR-T細胞療法*¹¹の医師主導治験が実施されています。 |
難治性多発性骨髄腫 |
BMCA*¹³を標的としたCAR-T細胞療法*¹¹が開発され、二つの企業による治験が実施されています。 |
滑膜肉腫など 成人T細胞白血病リンパ腫 |
NY-ESO-1抗原*¹⁴を標的としたTCR-T細胞療法*¹⁵が開発され、企業治験あるいは医師主導治験が実施されています。 |
難治性急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群 |
人工アジュバントベクター細胞*¹⁶という免疫細胞製剤が開発され、企業による治験が実施されています。 |
膵がん |
腫瘍溶解性ウイルス製剤*¹⁷と化学療法の併用の企業による治験が実施されています。 |
局所進行食道がん |
腫瘍溶解性ウイルス製剤*¹⁷と放射線の併用療法による企業治験が実施されています。 |
グリピカン3(GPC3) *¹⁸発現固形がん |
GPC3*¹⁸を標的としたCAR-T細胞療法*¹¹が開発され、企業による治験が実施されています。 |
※「臨床治験情報」については下記の検索メニューをご活用ください。
・臨床研究情報ポータルサイト ※病名で検索
・UMIN臨床試験登録システム
<脚注>
*⁸ESD治療:早期の病変に対して、内視鏡カメラで消化管の内腔から粘膜層を含めた粘膜下層までを剥離し、病変を切除するという治療法。
*⁹細胞シート:細胞を使って作られるシート状の立体的な組織。
*¹⁰CD19:B細胞(抗体を産生する免疫細胞)の発生、活性化、分化の調節に関与する細胞表面マーカー。
*¹¹CAR-T細胞療法:患者由来の免疫細胞*¹(T細胞*²)の遺伝子組み換えを行い、がん細胞を捉えて攻撃しやすくした上で患者の体内に戻す免疫細胞医療。
*¹²CD20:B細胞(抗体を産生する免疫細胞)の活性化と増殖の調節に関与する細胞表面マーカー。
*¹³BMCA: B細胞(抗体を産生する免疫細胞)の発生や自己免疫応答に関係します。多発性骨髄腫などの血液癌の患者のB細胞に高発現していることが報告されている。
*¹⁴NY-ESO-1抗原:がん抗原のひとつです。悪性黒色腫をはじめ各種腫瘍にさまざまな程度5-40%に発現しますが、正常組織では精巣にのみ発現が限られるとされている。
*¹⁵TCR-T細胞療法:抗原ペプチドが提示されているがん細胞のみを破壊することができるキラーリンパ球のがん抗原を認識する部分の遺伝子(T細胞受容体:TCRといいます)を、患者さんから採取した自己リンパ球に体外で導入し、増殖させた後に再び患者さんの血液に戻す治療法。
*¹⁶人工アジュバントベクター細胞:がんの免疫療法で研究 が進められている人工細胞。
*¹⁷腫瘍溶解性ウイルス製剤:ウイルスを使ってがんを治療する製品。
*¹⁸グリピカン3(GPC3) :がん抗原の一つで、80%の肝細胞がんなど、様々ながんに発現しますが、正常臓器では胎盤や胎児期の肝臓、腎臓などに発現が限られていて、成人の正常臓器にはほぼ発現が見られません。
情報更新日 2021年2月