早わかり細胞研究

Embryonic stem cell (ES細胞)の研究と樹立
(1981年~)

EC細胞は、樹立した細胞を動物個体に戻すと体細胞として寄与できることに非常に新規性がありましたが、寄与率の低さや、キメラマウスで腫瘍が頻発することなどから正常な状態であるとは言えず、「正常な」幹細胞の熾烈な樹立競争が行われました。

その結果、1981年7月にイギリスのエヴァンズ(M.J.Evans)が、また同年9月にアメリカのマーティン(Gail R. Martin)が、ほぼ同様の方法を用いてマウスの胚盤胞から胚性幹細胞Embryonic Stem cell (ES cell)を樹立したことを発表します。

この細胞は、in vitroにおける各胚葉への分化能はもちろんのこと、キメラマウスの作製においても大きなツールとなっており、現在でも広く使われています。 その後、1998年にはアメリカのトムソン(James A. Thomson)によってヒトのES細胞も樹立されました。

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